低PBRの含み資産銘柄。テレビ局ならではの古い体質と揶揄されるが、株価上昇の余地はあるのか?
企業概要
・中日新聞社系列の放送会社。CBCテレビ・CBCラジオを運営。愛知・岐阜・三重県エリアでテレビ・ラジオ放送、音楽・スポーツ等のイベント開催、広告代理業を営む。
指標
・ROE・ROAの低さと、異常に低いPBR、異常に高い自己資本比率と「これぞ資産バリュー」感がすごい。
業績
・長期:ここ10年はブレもあるがほぼ横横。
・短期:直近の3Qは減収減益だが、前年が良かっただけでほぼ平年並み。
・セグメントで見ると、売上高はメディアコンテンツが9割だが、利益ではメディアコンテンツと不動産が半々。不動産の安定収益があるのはいい。
・中期経営計画:2023年度売上高350億、経常利益率5%以上。
財務
・BS:保有する有価証券>負債総額。加えて保有不動産の含み益は100億円以上と膨大。
・キャッシュフロー:+ーーが多く、フリーCFもそこそこ出ている。
還元
・配当:配当性向は30%を明言。ただ、業績が好調というわけではないので配当額も結構上下する。
・優待:なし。
・自社株買い:しない。
チャート
・長期:ここ10年で見ると2018年までは好調、それ以後は下落とはっきり分かれる。コロナ後も、戻りには鈍く低迷中。
・短期:ここ半年は520~550のレンジで推移。地合いが悪い中なので、ある意味安定していると言えるか。
目標株価とトレードプラン
・目標はPBR0.5の1100。ただ、短期で上がる材料もない。
・下値はコロナショックの420。この財務ならここを割ることはほぼないはず。
・ガイダンスリスクもそこそこあり、決算で狙える銘柄ではない。ただ、今期は新中計の開示もあるはずなのでそこは期待。
・下値は限られると思うが、何か材料が出てこないと株価上昇の未来が描けない。この配当で良しとするなら、長期でのリスクリターンは悪くない気がするが…。
まとめ
・業績はこれから順調に上がっていくようには見えない。何か希望の持てるプランが欲しいところ。
・財務は文句なく、含み資産を加味した実質PBRは2600を超えている。これが見直されれば…。
・2024年度からの新中計は今期末に開示されるはず。業績云々よりも還元強化などの施策に注目。
・名証単独上場なので、流動性なく買うのも大変。東証にも行かなさそう。
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