みんな大好き累進高配当の割安株。売出しや新中計リスクあり。
企業概要
情報電子、化学品、生活産業、合成樹脂の4つの分野で事業を展開する化学系商社。住友化学系列。海外19カ国に約60拠点を展開。
指標
業績
・長期:ここ10年ほどは緩やかに増収増益。2018年に欧州子会社のやらかしで大幅減益になったくらい。
・短期:直近の3Qは小幅増収増益。業績はほぼ横ばい。負ののれんと政策保有株削減で純利益膨らむ。
・中期経営計画:2024年3月期(今期)に売上8000憶・営業利益205億が目標。今期予想もほぼこの数字。
財務
・BS:流動比率は200%ほど。現預金+売掛金>負債総額。2018年のこともあるし、売掛金が多いのはややリスク。
・キャッシュフロー:CFはばらつきあるが商社なのでこんなもん。
・BPSは緩やかに積み上がり。自己資本比率は横ばい。会社自身が自己資本比率40~50%を目標としている。
還元
・配当:現中計期間中(24年3月期まで)は総還元性向50%程度と累進配当。
・優待:保有株数・保有期間に合わせたクオカード。改悪リスク高め?
・自社株買い:現中計期間のここ3年は、自社株買いや自社株消却積極的。
チャート
・長期:ここ4年ほどは右肩上がり。2022年2月の還元姿勢変更から本格上昇。それまでの5年ほどはは1000~1500の横ばいだった。
・短期:ここ半年は3000~3300くらいのヨコヨコ。1月の「売り出し」でやや軟調に。
目標株価とトレードプラン
・政策保有株売却もまだ続きそうだし、EPS400のPER10で4000まで見れるかなと言う感じ。4000で配当4%+自社株買い1%とかなら十分では。
・下値めどは3000。まあキリがいいし、売出価格が3009円なので。3月の権利後やロックアップ解除後は一時的にこれ以下になるかもだけど、長期ならそこで買えばいいし、そうでないなら3月決算前が勝負。
・保守企業なので次の本決算は跨ぎにくい。ガイダンスリスクと新中計リスクも。特に現在の「累進配当などの還元方針」を撤回されるとかなりやばい。
・売出し関連のロックアップ解除は4月半ば。まああんまりに気にされないか。
まとめ
・業績は良い感じ。もちろん利益の少ない商社なので過信は禁物。
・財務は売掛金の多さがちょい気になるくらいでかなりいい。
・還元は現中計期間中(今期まで)は「累進配当と総還元性向50%程度」とかなり良い。おまけのクオカードもうれしい。
・現状は割安株・累進高配当株として波に乗ってる感じだが、次期中計がやや怖い。まあいきなり還元大幅縮小とかはないだろうけど。
・還元性向が純利益に依存しているので毎期特別損益に左右されるのも嫌な感じだが、政策保有株の売却はしばらく続くようなので、当面は心配なさそう?
・海外売上比率を70%(前期64%)まで上げる計画だが、そうするとさらに為替に左右されそう。
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